タイトル:4D-CTA・4D-MRA医療画像に基づく壁微小運動の数理解析とAI技術の融合
講演者:杉山 由恵 氏(大阪大学大学院 情報科学研究科 情報基礎数学専攻 教授)
概要:本講演では、くも膜下出血を引き起こす「脳動脈瘤」を対象とした解析技術を紹介する。脳動脈瘤は外科的手術が主要な治療法であるが、高侵襲な手術による後遺症のリスクが患者にとって大きな不安要因となっている。
本研究では、4D-CTAおよび4D-MRAの医療画像データを基に、脳動脈瘤の壁肥厚や菲薄(脆弱)部位を数理解析とAI技術を融合させて予測する技術を開発している。この技術では、偏微分方程式を用いて脳動脈瘤の血管壁微小運動を数理モデルとして定式化し、その解析結果を基に、肥厚部位・脆弱部位を推定する指標の導出を試みている。また、数理推定とAI推定のハイブリッド型手法を採用し、かつ、数値流体力学(CFD)解析を組み合わせることで、推定精度の向上を実現している。
本講演では、教師データの作成方法を詳細に説明するとともに、脳動脈瘤における新たな診断技術の有用性を検証するために実施した症例解析の結果について詳説する。
- 日時
-
2024年10月11日(金)18:00~20:00
- 場所
-
オンライン開催のみ
- 参加費
-
無料 (事前参加登録要↓)
- 主催
-
大阪大学 数理・データ科学教育研究センター
- 共催
-
HRAM 日本応用数理学会 D-DRIVE全国ネットワーク
- web 参加事前登録
-
https://www-mmds.sigmath.es.osaka-u.ac.jp/structure/activity/ai_data.php?id=80
- 問合せ先
-
大阪大学 数理・データ科学教育研究センター 鈴木 貴
suzuki@sigmath.es.osaka-u.ac.jp